3代目プリウスは全6グレードの設定で、車両本体価格は205万円から327万円。生産はトヨタ自動車・堤工場(愛知県豊田市)とトヨタ車体・富士松工場(同県刈谷市)が担当。日本を皮切りに、世界80カ所以上の国と地域でも順次販売する(画像クリックで拡大)

 トヨタの新型「プリウス」が、売れに売れている。2009年5月18日の新車発表会では、事前予約だけで8万台を超えたと表明。そして5月26日の新聞 各紙によると、24日時点で受注台数は11万2000台に達したという。新型プリウスの販売目標台数は月間1万台だから、発表から1週間足らずで1年分に 迫る受注を得たことになる。

 トヨタには、02年5月発売のコンパクトカー「イスト」が、発売後1カ月間で約4万2000台を受注した記録がある。新型プリウスは、 この数字をはるかに上回る驚異的なスタートダッシュを決めた。ちなみに03年9月に登場した2代目プリウスの発売後1カ月の受注は、月販目標3000台の およそ6倍、約1万7500台だった。

 初代プリウスは1997年、世界初の量産ハイブリッド乗用車として誕生した。日本、北米を中心に世界40以上の国と地域で販売され、 09年3月末時点で累計販売125万台を突破している。03年登場の2代目プリウスは、世界的に高まる環境意識や08年のガソリン高騰などによって注目を 受け、エコカーの代名詞と言えるまで知名度を増した。そして3代目の新型プリウスは、トヨタの屋台骨として盤石の地位を築いた感がある。

 新型プリウスの概要や搭載メカニズムなどは、既に別記事で述べた。この記事ではこれからプリウスを購入しようと考えている人に向けて、グレード構成と価格や装備品の違いを中心にレポートする。

各種の情報表示機能を持つセンターメーターを全グレードに装備。エコドライブモニターで、さまざまな情報を把握できる

モーターとエンジンの動力配分を表示する「エネルギーモニター」

運転操作のエコ度をバーグラフで示す「ハイブリッドシステムインジケーター」

1分間燃費、5分間燃費、履歴画面の表示機能もあり、楽しみながらエコドライブを実践できる